<今日のあらすじ>
沙雅の街に到着。
宿を探していると、警察に捕まり派出所まで連行された。
<97日目 2012.08.03>
庫車県 → 沙雅県
宿の奥さんとその娘さん。
見送ってくれた。
宿の隣には東洋タイヤがあった。
さて、出発。
3種類の文字で書かれている。
ウイグル語やチベット語、アラビア語にしてもそう、遠くから識別するのは難しいよね。
小さな点が入るか入らないかの違いで、それぞれ違うアルファベットになる。
視力検査をしているようだ。
雲の形が面白い。
まだ8月上旬なのに、秋の雲に近い。
この後道を逆に進んでいることに気づく。
道を10km戻る。
庫車の街は結構栄えている。
水出し過ぎ。
木の根が腐るのでは・・・。
きれいなマンションに住む人もいれば、ぼろぼろな家に住む人もいる。
いくらかの中国人のお金に対する貪欲さは、そんな格差によって育まれるんだろうな。
沙雅へ行くには省道210を進む。
砂丘を近くで見るために、砂漠の辺縁を走る。
背後には山が見える。
この辺りでは山から離れた方がアップダウンも減る。
後ろには国道217、前には省道210と記されている。
今日はあと53km。
途中、村がそこそこ栄えていた。
目の前が開けた。
ここを曲がれば沙雅まであと少し。
道路もきれい、木々もきれい。
中国でこんなおしゃれで自然な住宅街初めて見た。
沙雅科学技術文化芸術センター。
何をやるところかは知らない。
落ち着いた公園。
所狭しと店が並ぶ。
それも縦に。
それにしても・・・
さっきから宿を探しているのだが、ことごとく断られる。
6つめでやっと外国人okと言ってくれる宿を発見した。
・・・と思ったら、警察がやってきた。
そして、鉄格子付きの車に自転車ごと乗せられ、派出所へ連行された。
これから僕はどうなるんだろう。
しばらくすると、オスマンという英語が話せる警察官がやってきた。
アメリカドラマのHEROESに出てくる警察官(マット パークマン)と瓜二つ。
「Friend、本当はこんな取り調べはしたくないが、仕事だからしょうがないんだ。」
と言ってくれたが、Friendという呼びかけはどうも好きになれない。
パスポートをコピーされ、いくつか質問された。
いつ、どこから中国に入り、どこに向かっているのか。
1人で旅しているのか。
学生か。仕事辞めてきたのか。
危ない物は持っていないか。
逆にオスマンも自分のことを話してくれた。
カナダ人の彼女がいること。
携帯の待ち受けには、彼女の画像をセットしていること。
どうりで英語ぺらぺらな訳だ。
オスマンはこうも言った。
「君はそんな旅行ができてラッキーだ。俺も旅することが夢だけど、この仕事があるからできないんだ。」
ラッキー?
仕事があるからできない?
随分適当なことを言うんだなと思った。
もしも理由が
「今の俺の収入では、何年かかっても長期の旅費は貯められない」
とか、
「世界には貧困で旅なんて考える余裕の無い人もたくさんいる」
などという理由なら、君はラッキーだと言う彼の気持ちも分かる。
そういうことなら、僕がラッキーだというのは別に否定しない。
しかし、彼がそのように言う理由として、「俺は仕事があるから」というのはおかしい。
もし、警察官は仕事を辞めても海外旅行をしてはいけないという規則があれば別だが。
オスマンには何か仕事を辞めることができない事情があるのかもしれないが、いずれにせよラッキーという言葉は適切ではなかったと思う。
とは言え、今の会話は、単なる場つなぎの意味の無い会話だ。
そのため、僕は「そうだね、僕はラッキーだ」と言うだけに留めた。
その後、街で唯一外国人が泊まれる宿までパトカーで先導された。
1泊145元(1,885円)。
オスマンらは帰り際、
「決して外に出ないように。写真も撮ってはいけない。明日すみやかにこの街を出るように。」
と言い残して去って行った。
2012年8月3日現在に、沙雅の街に緊迫する何かがあったのだろうか。
宿の人に聞いてみても、中国語がよく分からなかったので、詳細は不明。
【走行距離】
本日:88km
累計:8,626km
↓クリックお願いします( ゚д゚ )↓
にほんブログ村