<今日のあらすじ>
北から横殴りの強い風が吹く。
探している街に辿り着けないので、その先の庫車(クチャ)まで夜通し走ることにした。
漆黒の闇から吹く風におびえながら進む。
<94日目 2012.07.31>
30団 → 庫車県
起床。
宿の従業員さんたちと。
外国人は初めて見たそうだ。
出発。
昨日通った道を10km程走り、、、
高速道路(兼、国道)へ。
緩い上り坂が延々と続く。
庫車まで177km。
山の裾野を横切っていく。
景色の変化には乏しい。
スイカが食べ散らかされている光景。
よく見かけるのだが、路上はやめてほしい。
上り坂が一段落ついた。
ちょっと下る。
きれいに乾いている。
行く先に不安を感じる。
ハミウリ(メロン)休憩。
ここのハミウリはまずまず美味しかった。
さて・・・
目の前では雨が風で横に流されていくのが見える。
どうするか・・・。
と考えていたら、突然北側から強い風が吹き出した。
そして、雨も降り出した。
10~20度くらいの角度から、雨が僕を殴りつけてくる。
風の強さに恐怖を感じ、退避しようとするも、隠れる所が無い。
街まであと5kmも無いので先に進むことにした。
幸いにも風は向かい風ではないので、前には進める。
雨は止んだ。
一方、風は依然強く吹く。
しかし・・・
街に辿り着かない。
なぜだ。
不安に思いつつ進んでいくと、街への標識を発見した。
そこで高速道路を下りる。
ダートになった。
家があり人が外にいたので、道を聞いてみた。
道は合っているという。街まで20kmらしい。
振り返ると雨が降っているのが分かる。
・・・
・・・
いやーしかし、、、
本当にこの道で合っているのか。
さっき聞いた人の話は正しいのか。
これまで多くの人々に道を教えてもらってきた。
しかし、その全てが正しい訳でもなかった。
考えた末、道を戻り、高速道路を進むことにした。
遠くに光が見えてきた。
街の灯だといいけど。
しばらくすると街への看板標示があった。
そこで高速道路を下りる。
すると古い国道を発見。
国道沿いには街があると決まっている。
そう思い15km進むも、一向に街に辿り着けない。
しょうがないので、15km戻り、また高速道路を西へ進む。
幸いなことに雨は止んだ。
風も弱まり、その種類も横風 or 追い風。
庫車(クチャ)まで48km。
しばらく走ると、突然強い風が吹き始めた。
夕方と同じように、北側から吹く風。
ただし、今度は明かり一つない、漆黒の闇から吹いてくる。
その闇を見ていると吸いこまれそうな感覚に陥る。
山の裾野が広がり、周りには荒野が広がる。
そこに闇、風、雨とくると、流石にちょっと不安を感じる。
横を車が通ることで、安心する。
いつもは邪魔だと思っていたのに。
しばらく走り、庫車の料金所に着いた。
ガソリンスタンドで休憩。
夜が明けるのを待っていた。
夜が明けると、風も弱まった。
ここにきて、明らかに空気が変わった。
新疆ウイグル自治区にいるんだという雰囲気を感じる。
これまでも新疆ウイグル自治区にいることはいたのだが、実感が沸かなかった。
しかし、庫車ではその実感がある。
豚が死んでた。
街に着いた。
このまま進んでもいいが、天気が不安なので、庫車に泊ることにした。
今からなら一泊の料金で翌昼までいられるし。
しかし、4回立て続けに外国人宿泊拒否にあう。
極めつけはここ、庫車国際酒店。
最初は外国人okと言われ、パスポートを提示する。
いやーやっと休めると思っていたら、なぜか受付の女性たちが戸惑っている。
パスポートの情報をどのようにコンピュータに入力するのかが分からないらしい。
受付の女性たちは責任者のような人を呼び出した。
責任者はパスポートをしばし眺め、僕をちらちらと見る。
1分後、「I’m sorry.」の一言。
・・・
アイムソーリーって!!
「それって泊れないってこと?」と聞くと、責任者はただうなずき、どこかへ行ってしまった。
受付の女性たちも戸惑う。
考えていた1分はどういう意味を持つのか。小汚いやつをここに泊めたくないということか。
なぜそれで出てくる言葉がアイムソーリーの一言なのか。何に謝っているのか意味が分からない。
なぜ無言でうなずきそのまま立ち去るなんてことができるのか。
ここは「国際」ホテルじゃないのか。「国際」の意味は何なのか。
頭にくるよりも、ただあきれてしまった。
少し高いが、クオリティの高いホテルを発見。
アイスとビールで休憩。
長い一日が終わる。
【走行距離】
本日:277km
累計:8,538km
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